革靴の修理のなかで比較的おおく依頼のある修理がすべり口の修理です。日常履いている靴だと、履く際についつい靴紐を緩めなかったり、靴べらを使わなかったりしてしまうことが多いかと思います。そうするとすべり口の部分が擦れてしまいアキレス腱のあたる辺りが破けてしまい履きづらいばかりか、履き心地自体も悪くなってしまいます。
今回お直しした靴は内側の革と布部分が破れ内部が見えてしまっています。
外側の革は見た目には破れなどはありませんが、内側との縫い合わせがほつれているので履きづらいとのことでした。
まずはすべり口のフチの部分を外側の革に近い雰囲気の革で覆い、そこから内側に革をはります。すべり口の修理では補強した革が取れてしまわないようにミシンで縫い付けます。なので、どうしてもフチに沿って縫い目ができてしまいますがそれぞれの靴にあった目立たない位置や違和感のない位置にミシンを掛けるようにします。
もし 「まだまだきれいで履けるのに履き口がボロボロで履きづらいな」 っと思っている靴がございましたらご相談ください。